中銀の推定によれば、2020年の製造分野に対する外資の直接投資は360億㌦と半減し、株式、ファンド、国債は148億㌦が流出となった。
2015年5月に20.8%だった国債の外人保有比率は、コロナ蔓延でブラジルが資金の必要に迫られている20年11月に9.47%まで減少した。20年の外資の流出は第4四半期に回復傾向にあるものの、ドル高によるブラジル経済の不透明さを補うほどではない。
世界的に過剰な流動性で、B3にも資金は流れ込んでいるが、ふらつく政治、財政で海外の投資家はブラジルに二の足を踏んでいる。
世界の流れは環境との共存を目指す投資だが、ボルソナロ政権は環境破壊による略奪が投資だと思っている。今に至るまで連邦政府としてのコロナ対策は利権に繋がったマラリア治療薬のクロロキーナだけで、崩壊が始まった医療体制の整備もできない。対コロナ緊急措置として進められているのは、財政悪化を拡大するバラマキだ。
百年の歴史を持つ伯国フォードの3工場閉鎖、5千人の従業員整理に続き、SONYがマナウスでの工場閉鎖を決めた。1974年に進出した精密測定機器の総合メーカー「ミツトヨ」もスザノ(SP)工場を閉鎖した。スイスの Roche も24年までの閉鎖を発表した。
ブラジルコストと呼ばれる昔年の非効率、非合理、不正義のすべてがコロナ蔓延であからさまになってきた。ブラジル国内で個別企業として対応できない外国企業は、撤退が当然の選択肢になる。
2年を経過したボルソナロ政権は、改革を謳いながら状況を悪化させるばかりだ。中銀は2021年の直接投資を600億㌦を想定しているが、既存事業のつなぎ融資で、新規投資ではない。残念ながらこれで外資がブラジルに来るわけがない。
対伯直接投資の推移 年間投資残額の推移
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